「盆地」によって育まれる美味しさ
ぶどうを美味しく育てる上でポイントとなる条件が3つあります。
ぶどうは、葉にしっかりと日が当たることで元気に成長していきます。また、基本的には乾燥を好むぶどうですが、程よく雨が降ることも大切。ただし必要以上の雨は、病害や生育不良を引き起こす原因となってしまいます。特に成熟期に降る雨は大敵。そして、糖度を上げるためにより欠かせないのが、昼夜の気温の寒暖差。植物は気温が高くなることで呼吸が活発化します。その際、糖分が消費されてしまうのですが、夜になり気温が低くなると呼吸が抑えられるため、糖の消費も抑えられ、その分糖度が上がるのです。
実は、この条件によく適している地形があります。それが「盆地」です。盆地に多い扇状地は日当たりや水はけが良く、ぶどうの栽培に向いています。さらに山に囲まれている盆地は雨雲が入りにくいため降雨量は少なめ。また昼夜の寒暖差が大きいのも盆地ならではの特徴の一つと言えます。当店で取り扱うぶどうが栽培されている天童市は、まさに山形盆地の中心。そんな最適な環境で育まれた美味しさをぜひお楽しみください
ぶどう農家・伊藤さんの確かな手仕事
美味しいぶどうを育てる上で欠かせないのが、やはり生産者の存在。当店では、経験豊富なバイヤーが確かな目で選び抜いた、天童市山口地区の農家・伊藤忠浩さんのぶどうを販売しています。
数ある作業の中でも伊藤さんが特に気を遣うという、種なしぶどうにするために行うジベレリン処理のタイミングの見極め。時期がずれてしまうと種が入ってしまったり果形が悪くなってしまったりするため、品種ごとに生育状況を見ながら判断していると言います。「大切なのは、生産者がいかに適切な時期に正確に作業できるか。ただその一方で、自然相手の仕事なだけに、天候などの影響でうまく成育しない年もあります。そういう時こそ、データを蓄積して次につなげる良い機会。農業に携わって約35年になりますが、常に1年目のような気持ちで仕事に取り組んでいます。これからもぶどうの品質レベルを上げるべく、努力を続けていきたいですね」と伊藤さん。
そんな伊藤さんは、この天童市山口地区で大粒ぶどうの栽培を始めた先駆者の二代目。伊藤さんの親を含む10名の農家が、昭和40年代半ばに行われた農業構造改善事業を機に、当時ではまだめずらしかったピオーネなどの大粒ぶどう栽培に挑戦。その結果、県内でも有数の高級ぶどうの産地へと成長しました。現在、伊藤さんの畑ではシャインマスカットやピオーネ、ゴルビー、ワイン用のぶどうなどが栽培されています。
人気の大粒品種を厳選
当店では、生産者が1房1房ていねいに育て上げた、人気の大粒品種を取り揃えております。